takuwan's blog

感じたことを書きますよ

リクルートを退職します(エンジニアです)

7月末にリクルートを退職することにしました。今日から有給消化です。

(はてぶで「政治経済」カテゴリに自動分類されてしまったので、タイトルに「エンジニア」と追記してみました。「テクノロジー」カテゴリいきたい。。)

 

リクルートでやってたこと

「SUUMOを内製化するぞ!」ということでリクルート住まいカンパニー(以下RSC)に出向となり、インフラエンジニア、スクラムマスター、iOSエンジニアなどのロールで2年半弱SUUMOの開発をしてきました。

入社当初の「内製化」は紆余曲折あってすぐ雲散霧消したのですが、30年以上の歴史があるSUUMOの、特に賃貸領域をいかに伸ばすかというところに力を入れてきました。

(以下はRSCに限った話で、リクルートの他グループ企業では違った事情があると思います。)

 

リクルートはどうだったか

入社当初は戸惑いばかりでしたが、いま振り返ると学べたことがだいぶあったと満足しています。

感謝していること

この2年半、感謝することばかりで挙げればそれこそキリがないのですが、リクルートという会社(場)にフォーカスすると、会社の枠を越えて本音で話してくれる、応援してくれる大人が沢山いることが、私にとって一番ありがたかったなと思います。

自分の拙い文章では、具体的に書くとエモくなったり陳腐化したりしてうまく表現できないのですが、ワーワー言いながらみんなで良い方向を目指して頑張っていた感じだったり、業務外でもいろんな縁があったり、自分が本音で相談したらポジションを抜きに本音で答えてくれた人が沢山いたところが良かったです。

入社して戸惑ったこと

リクルートに入って1年目は、組織に振り回されて色々悩みました。SUUMOという巨大メディアを内製化するにあたって、自分は純粋なエンジニアとして入社したつもりだったのですが、人に依ってはパートナーマネジメントを期待してきたり、要となる人が色んな事情から諦めてしまったり、エンジニアリングマネージャーがいなかったり、(なので仕方ないんですが)上司のマネージャーにエンジニアリング上の課題を伝えるのが大変だったり。。大規模なサービスの内製化界隈は大変でした。

いまは、リクルートの他グループ会社の方々の助けもあって、当時ほど組織について悩むことは一切ありません。ただ、組織が出来上がって落ち着きすぎていて、あの頃はワーワーいって楽しかったなと思ったりもするので、不思議なものです。(自分は、きちっと環境が整っている場所より、ワーワー言ってみんなでどうにかしようと働きかけられる場所のほうが好きだということに気づきました。)

 

学べたこと、成長できたこと

自分の技術力やマインドに限った話をします。

デカいサービスを開発する難しさ

自分がもともとリクルートに入ったのは、大きな企業で大きなサービスをつくるエンジニアとして10→100の知見を得たいという動機からでした(たぶん)。この動機は十分に満たせました。

コード量はもちろんのこと、全体的な設計としてもSUUMOは本当にデカいサービスで、その理由はいくつか思い当たるのですが、そのうちの一つとして複数のドメインを扱っているからデカいというのがありました。

SUUMOは賃貸・新築マンション・中古マンション・注文住宅・リフォーム等々の、不動産産業の複数のドメインを扱っています。ビジネスモデルは基本的に全ドメイン同じでカスタマー(一般ユーザー)とクライアント(企業)をマッチングさせるリボンモデルですが、扱う金額・商習慣・課題としていること等が各ドメインで異なってくるため、SUUMOとしてもKGI・KPI、売りの立て方などが各ドメインごとに異なってきます。ということは、企画する人は各ドメインにいるし、実装する企画の規模・内容は各ドメインで異なってきます。開発体制を例とすると、あるドメインは基本的にウォーターフォールで数ヶ月かけて開発して大きなリリースをするけど、あるドメインは基本的にアジャイルに毎週にでもリリースをしていくみたいなことになったりします。開発者もかなり多いので、チームをまたいで密に連絡を取りつつ、いかにコンフリクトしないかとか、齟齬らないかとかを気をつけて、日々工夫して開発をしていました。

ソフトウェアエンジニアとして、こうした環境のもと、社会に影響力がある大きなサービスを丁寧にしっかりと、でも一方でアジリティをも意識した開発をできたのはとても良い経験だったと感じています。前職やインターン時代にベンチャーで働いていたとき以上に、品質に問題のないもの作ったり、先々のことを見通したりといったことが確度高くできるようになったと感じていて、技術の基礎力の底上げになったことは間違いありません。

また、技術力以外のソフトスキル(対人能力的なもの)が鍛えられたとも感じていて、大きな組織でのチームづくりを経験させてもらえたことで、いまではエンジニアリングマネージャーとしてのキャリアも現実的に考えられるようになってきたと感じています。

やりたいと言ったら任せてもらえたインフラ

いままでインフラだけに集中して業務に取り組んだことがなかったのでスキルセットを広げられそう、負荷はあるだろうしサービスがデカいことを1番実感できるのはインフラだろう(実際はそんなことなかった)、対応の優先度が高いシステム上の課題や改善ポイントがある等々の理由で「インフラやりたい」と当時の上司やチームに打ち明けたところ、SUUMOスマホサイトの環境を任せてもらえました。(働く本人の意志をちゃんと考慮してもらえる文化がリクルートにはあると思ってます。)

EC2 Classic群の環境からVPCに環境一式を移行して、ついでにAnsibleやTerraform等でInfrastructure as Codeを実践し、MackerelやPagerDuty等でモニタリングできるようにし、RedashとAthenaでアクセスログ解析をできるようにしたり、Blue-Green Deploymentの仕組みを構築して云々といったことを通じて、インフラに関するスキルがぐっと上がりました。途中で上司が強いエンジニアを連れてきてくれて、色々教えてもらえたところも貴重な機会でありがたかったです。

エンジニアリング以外のハードスキル

自分が一緒に働いた企画者は優秀な方ばかりで、エンジニアだろうが一朝一夕では身につけられない、エンジニアリング以外のハードスキルってあるんだなーと痛感しました。 KPIツリーの構築、グロースハックの施策、未来への仕込みなど、「なるほどなー」と感じさせられた場面が度々あったり、CACやLTVだとか入社前は全然知らないワードも自然と耳に入ってくる環境だったので、エンジニアリング以外のマーケティング・ファイナンスの領域にも食指が動くようになりました。

  

働く環境

リクルート(RSCの親会社)の人事にも言われたのですが、私が在籍していたこの2年半はRSCの組織体制が大きく変わったタイミングで、それに伴い働く環境や雰囲気も変わりました。

勤務時間・場所

私が入社してすぐにリモートワークが解禁され、全職種でリモートワークが一時的に流行しました。がしかし、昨年下期あたりからRSCのエンジニアはリモートワークが非推奨になり、最近では企画職とかでも、リモートワークは週1日以下の人がほとんどではないかと思います。

SUUMOは業務委託のパートナーさんやベンダーさんが多く、パートナーさんのマネジメントが疎かになりがちだったこと(社員はリモートで開発していて、パートナーさんが常時オフィスで開発するといった、なんか変なことが起きていた)。また、過去の経緯上SUUMOはなにかと仕様が複雑で、リモートでの開発がパフォーマンスの向上に結びつきにくかったことなどが主な理由です。SUUMOの場合はオフィスにみんなで集まって開発をするほうが作業が捗るのは確かなので仕方ないことだと納得していますし、昨今のリモートワーク推進の流れに反する面白い経験をできたなと思います。

勤務時間については、入社時との大きなギャップでもありますが、夜まで残ってがっつり働くみたいなことが制度上難しいような、わりとまったりとした環境でした。

また些事ではありますが、オフィスが移転して勤務地が東京駅から田町駅に移りました。リクルートは東京駅だという思い込みがあったので、田町に移転になったときはざわざわしました。

知見が落ちている

リクルートにはいま、株式会社リクルートテクノロジーズ(RTC)という機能組織を軸にして、ソフトウェア・エンジニアリング各界の著名人が集まっています。この分野ならあの人だな、という人達が雇用形態を問わずいろんな形で在籍しています。

例えばですが、SUUMOのアプリ開発でアジャイルに動けるチームを立ち上げるといったミッションを私が担ったとき、@i2keyのアウトプットには大変お世話になりました。アジャイル・リーンといった考え方はもちろん、フロー効率・リワークチャートといったリクルートにいなければキャッチアップできなかったであろう概念をいちはやく知れたことや、それらの概念を考え出す場面をslack上でちら見できたところとか良い学びでした。

様々な属性の仕事がある

SUUMOは1000億近い売上がある、リクルートの中でも頭一つ抜けた巨大販促メディア(10 → 100)で私はこれにずっと従事をしてきましたが、リクルート社内を見渡すと0 → 1のフェーズ、 1 → 10のフェーズの仕事も沢山ありますし、海外での仕事やR&Dといった仕事もあります。

株式会社リクルートテクノロジーズ(RTC)を通じて、いまではRSCのエンジニアも他領域の全く違ったフェーズの仕事にトライすることができるチャンスがあるかもしれないので(制度化されているわけではないと思う)、まだ自分がどこで勝負する人間なのかが見えていないエンジニアとかにも良い環境なのかなと思ったりします。(社内転職みたいなものなので、転々とするのはそれはそれで苦労があるかもしれません。)

待遇

世間が狭い私はあまり実感できていないのですが(個人事業主としても活動してるからかも)、待遇に関しては「下駄を履かされる」と言う人が少なくないように思います。私が良かったなと感じているのは、ちゃんと仕事をすれば評価してもらえて、それが待遇に反映されている納得感がありました。給与はちゃんと上がります。

 

なぜ辞めるのか

基本的には満足していた私ですが、なぜ辞めるのかというと、自分が解決したいと思える課題に対して、もっと自分の意志が介在できる形でアプローチをしたいと考えているためです。端的にいうなら、スタートアップをやりたいと思っているのですが、リクルートの新規事業制度を通すよりも自分の意思を反映でき、かつハイリスク、ハイリターンな形を取りたかったという経緯です。

直近はフリーランスになってお金を貯めつつ、何にどうコミットしていくのかを考えていこうと思います。

 

最後に

本当お世話になりました!お疲れ様でした!

またどこかで一緒に仕事できるとうれしいです。

あと、twitterを数年ぶりにやりはじめたので、フォローしてもらえるとうれしいです。@takuwan0405です!

 

長文にも拘らず、最後まで読んで下さりありがとうございました。